ボルボP1900の写真

ボルボスポーツP1900。 当初は輸出向けでしたが、結果的にほとんどがスウェーデン国内で販売されました。

ボルボが1954年に発表したFRP製ボディの2シーター・オープンスポーツカーは、一大センセーションを巻き起こしました。

しかしながらこのモデルの生産開始は1956年にずれ込み、そのうえ多くの問題を抱えて早くも1957年に生産を打ち切られることになったのです。生産打ち切り時点での生産数は、67台(もしくは68台)でした。

このモデルは本来、輸出用として企画されました。コンバーチブルはスウェーデンの気候に適さないと考えられたためです。けれど予想に反し、このモデルの大半はスウェーデンの国内市場で販売されることになりました。

PV444用をはじめとして、このモデルには量産車用のコンポーネントが数多く流用されていましたが、骨格には専用のチューブラーフレーム構造が採用されました。エンジンは、PV444の4気筒1.4リッターの改良版を搭載。ツインキャブレター、独自のカムシャフト、より大きなインテークバルブ、そしてより高い圧縮比により、最高出力は70HPを発生しました。

技術仕様
モデル: ボルボスポーツ(P 1900)
生産年: 1956~1957年
生産台数: 67
ボディ: コンバーチブル、2人乗り
エンジン: 4気筒、直列、1,414cc、75 x 80mm、70bhp/5,500rpm
トランスミッション: フロアレバー式3速マニュアル

ブレーキ: 4輪油圧式ドラム

サイズ: 全長422cm、ホイールベース240cm。
特記事項:このモデルに導入された70HPエンジンを、ボルボは米国仕様PV444にも採用。これによりパフォーマンスが改善されたPV444は、“ファミリー・スポーツカー”として販売された。