私たちは、私たちとつながりのあるバリューチェーンや社会全体における人びとの生活を改善し、保護するために取り組んでいます。これは、事業に進める際に、従業員としての振る舞い方や従業員への対応、ビジネスパートナーへの要請などの行動を、本質的に正しく実践することを意味します。私たちは物事をよい方向に導く、そして人びとと社会にポジティブな影響をもたらす企業でありたいと望んでいます。
私たちの決意。 強い倫理観を企業文化として育んでいきます。
平等の確保、従業員の保護、サステナビリティを念頭に置いた行動の教育と奨励に取り組んでいます。
バリューチェーン全体にわたり、責任あるビジネス行動を促進します。
ステークホルダーと協力し、サステナビリティへの投資と社会的に弱い立場にある人びとの支援および保護に取り組んでいます。
「家族の絆」とは、世界各国のボルボで認められている、男女共通の有給育児休暇制度です。この制度により勤続1年以上の全ボルボ社員は、標準的な権利として基本給の80%を受け取りながら24週間の育児休暇を取得できます。
このグローバルな制度は父母のどちらにも適用され、さらに養父母や里親、代理母、養子を迎えた同性カップルなど、多種多様な形態の家族からの申請にも対応しています。
ボルボ・カーズはさまざまな国籍の従業員を受け入れているグローバル企業であり、それにより各人の能力を最大限に引き出す包括的な企業文化が創造されていくと考えています。私たちはさまざまなアイデアや経験、バックグラウンド、個性が混じり合う器であることを大切にしており、それが創造性と革新性へとつながっています。
継続的な成功には、より質の高い意思決定を行うために多様かつ包括的なチームを配置し、あらゆる視点を受け入れる姿勢が不可欠です。
私たちは、日々の業務を生涯学習の場にすることを目指しています。ビジネスの目標を達成するためには、チームが適切なスキル、行動、考え方を養うことのできる環境が不可欠です。世界的な人材不足、スキルの短命化、人材の流動化、技術シフトなどの課題により、全社的なスキルアップとスキルの再教育に対する要求はこれまで以上に高まっています。
従業員の能力開発については、継続的な対話、フィードバック、調整、年単位での個人業績評価を通じて支援しています。また、ソフトウェア、サステナビリティ、電動化、サイバーセキュリティ、多岐にわたる販売チャンネルなど、主要分野におけるスキルアップの機会も提供しています。
従業員の安全と福利はなによりも大切です。その対象は全社の従業員であり、当社では各従業員ならびに彼らが所属する組合の代表者の協力のもとで経営陣が主導し、すべての従業員が健康的な生活を送ることができるよう支援しています。健康的な食事、トレーニング設備、そして休息や思索、授乳などに適した静かなプライバシースペースなどのサービスや施設の提供はその一例です。また、従業員がワーク・ライフ・バランスをさらに充実させることができるように、可能な場合はフレックスタイムや在宅勤務を選択できる制度を導入しています。
私たちは毎年、グローバルなリスク評価を実施しており、その評価に基づき意欲的な目標を設定しています。このプロセスは、経営陣と全従業員を代表する従業員代表で構成される正式な委員会により監督されます。また、当社では従業員と請負業者の両方に対するリスクや事故、事件を特定、監視、軽減、排除するための手順を整備しています。それらの手順には、トレーニング、意識向上、職場環境の積極的な改善などが含まれます。危機管理については全社的に対策を進めており、すべての事業所で応急手当講習を実施するとともに、AED装置と24時間365日体制の警報システムを導入済みです。こうした取り組みにより過去10年間で50万件以上のリスクが特定・排除され、従業員の安全性が大幅に向上した結果、傷病休暇につながる負傷者数は過去最低を記録しました。
地球環境に及ぼす影響の低減は私たちの切実な願いです。そして私たちは、その責任が企業の枠を超えた先にまで広がっていることを理解しています。私たちが環境に与える影響を算定するには、その影響がどのようなものであり、どこからどのように発生しているのかを明らかにする必要があります。そのため私たちは、サプライチェーン全体の透明性とトレーサビリティの確立に注力しています。たとえば責任あるバッテリー調達に向けた取り組みの一環として、ブロックチェーン技術を活用しています。
電池に使用される原材料のサプライチェーンは複雑であり、環境・社会・ガバナンス(EGS)リスクに結びついていると考えられます。したがって、EGSリスクに対して適切に対処し、責任あるサプライチェーンを構築するためには、トレーサビリティの確立が不可欠です。それによりサプライチェーン内のサプライヤーを把握することが可能となり、各サプライヤーのESGパフォーマンスを評価し、適正な業務遂行を促進することが可能となるからです。
私たちは、責任あるバッテリーの調達に取り組んでいます。その取り組みの一環として、私たちは自動車メーカーとして初めてコバルトのサプライチェーンにブロックチェーン技術を採用し、バッテリーの原材料となるコバルトを鉱山で採掘されてから車両に搭載されるまで追跡できる環境を整えました。
現在ではコバルトに続いてリチウムやニッケルにもブロックチェーンを導入しており、バッテリーのサプライチェーンで排出される温室効果ガスの追跡を続けています。さらに、コバルト、リチウム、ニッケルのサプライチェーンを構成するサプライヤーが関連する基準や枠組みに適合していることを確認するための監査プログラムを実施し、バッテリーのサプライチェーン全体でESGパフォーマンスを継続的に改善していくことを保証しています。
地球環境に及ぼす影響の低減はボルボにとって重要な課題であり、私たちはサプライチェーンの透明性とトレーサビリティの確保に取り組んでいます。ボルボEX90のキャビンを飾るデコラティブ・パネルはその一例で、原材料には森林管理協議会(FSC)の認定を受けた木材(FSC™ N004117)が選ばれています。FSCの認定は、環境的に適切かつ社会的に有益、そして経済的見地から現実的な方法で世界各地の森林を管理している、責任ある供給元からの木材であることを示しています。
ボルボのコンプライアンスおよび倫理プログラムは、責任ある事業活動を実現していくために用意された支援計画です。このプログラムは、特に汚職、独占禁止法、データ保護、貿易制裁、輸出管理の分野における不正行為を防止または発見し、法的および倫理的リスクを軽減するための指針となります。ボルボの規範に対する違反の疑いを従業員が安全に報告できるように、秘密厳守が保証されたレポートチャンネルとして「TELL US」も設置しています。
低炭素社会への移行を促進するうえで、金融界は重要な役割を担っています。したがって私たちは、持続可能性に関連する投資に対する金融機関の関心の高まりを支援したいと考えています。ボルボのグリーンファイナンスフレームワークはそのための枠組みであり、私たちのサステナビリティ戦略と、人びとが共有する環境や社会にポジティブな影響をもたらす融資の機会を結びつけます。このフレームワークは、ICMAグリー・ボンド・プリンシパル(GBP)とLMAグリー・ローン・プリンシパル(GLP)の両方に準拠しています。
調達した資金は、電気自動車の生産能力やバッテリーの組み立て能力の増強、電動化の先頭に立つポールスター社への出資のほか、ゼロ・エミッション車、新しい電動パワートレーン、プラットフォーム技術の研究開発など、クリーンな交通手段に関する戦略的プロジェクトに使用されます。
ボルボでは、ゼロ・エミッション車への移行を促進させるための政策を含め、幅広いテーマの政策立案を積極的に支援してきました。そして私たちは、充電インフラの整備、再生可能エネルギーの利用可能性の拡大、支払い方法の標準化、充電インターフェイスの標準化、研究支援、補助金、税制などの分野における変革の推進と全体的な目標レベルの向上に対し、積極的な支援を行っています。
責任に対して取り組む私たちの姿勢と実際の取り組みについては、サステナビリティのページでご覧いただけます。この挑戦に役立つと思われる専門知識をお持ちの方は、ぜひ私たちにご協力ください。