サステナビリティ

地球上に存在する天然資源は有限です。だからこそ私たちは、一次資源の使用を最小限に抑え、2040年までに循環型ビジネスを確立することを目指しています。この目標を達成するため、私たちは廃棄物や汚染物質の削減、リサイクル素材の使用率向上、部品の再生および再利用に全力を注いでいます。

吊り下げられたクルマの下で作業している男性。
ヴァネッサ・ブタニ(ボルボ・カーズ サステナビリティ部門責任者)

「私たちが目標を達成するためには、循環型経済を取り入れる必要があります」

ヴァネッサ・ブタニ(サステナビリティ部門責任者)

ボルボが目指す循環型とは?

2040年までに循環型ビジネスを実現するためには、今すぐに行動を起こす必要があります。資源の循環は環境保護においても事業においても有益であり、循環型のビジネスで十分な収益を生み出すことができれば、それが一次資源の使用に依存しない収益モデルを構築する支援へとつながります。私たちはすでに、循環型構想を通じて10億スウェーデン・クローナのコスト削減を実現する計画案の作成に着手しています。 そして、私たちの取り組みはそれだけにとどまりません。循環が未来に対してどのような意味を持つかについて紹介した動画をご覧ください。

循環型の設計思想

ほとんどの企業(そして人びと)は、今なお直線型の経済活動を営んでいます。つまり、原材料を入手して製品を作り、それを使用し、最後には廃棄物として捨ててしまう消費行動です。対して循環型経済は、耐久性を重視し、さらに再利用やリサイクルを前提とした製品設計により、資源を最大限に活用します。

私たちは設計段階から車両のライフサイクル全体を見通し、その間に提供される価値をいかに最大化するかについて考慮しています。寿命を迎えた車両は解体され、質的にも量的にも十分な原材料へとリサイクルされるのです。

テーブルを囲んで着席し、卓上に置かれた素材について議論している女性二人と男性一人。

循環型ビジネス

私たちの循環構想は、一次資源の使用を最小限に抑えて廃棄物と汚染物質を削減する循環型ビジネスで十分な収益を生み出すことを基盤としています。

循環型経済に向けた2030年の目標

99%

全廃棄物の再利用またはリサイクル率

50%

生産車両1台あたりの水使用量の平均削減率

35%

新型車におけるリサイクル材使用率

ボルボ車の部品を持っている人物のアップ。

再生部品の積極的な活用

再生部品を活用した場合、新規生産部品に比べて原材料の使用量は約85%少なく、必要なエネルギーも約80%削減されます。私たちは現在、エンジンやトランスミッション、ターボコンプレッサー、クラッチなど、種類のコンポーネント群で再生部品を使用しています。 2022年の実績では、33,000点以上の再生部品により4,800トン以上のCO2を削減しました。

ビニール袋を手に提げて右を向いている作業着姿の女性。

生産廃棄物の削減

2022年におけるボルボ・カーズの生産廃棄物リサイクル率は、全世界で94%に達しています。これにより、CO₂排出量の増加を回避するとともに、貴重な資材を循環させることができました。私たちは2030年までに、全廃棄物の少なくとも99%を再利用またはリサイクルすることを目指しています。

リサイクル

ボルボ・カーズでリサイクルされている代表的な廃棄物が鉄鋼材です。2022年は188,000トンに及び、そのすべてが再利用されています。

廃棄物処理場に置かれている無数の油脂まみれの箱。

企業姿勢

私たちは2040年までに循環型ビジネスの確立を目指していますが、そのためにはいくつかの課題を克服する必要があります。今まさに取り組んでいる、自社およびバリューチェーン、そして産業システムの変革もそのひとつです。私たちは、透明性を保ちながらこの変革を進めていくことを約束します。また、責任を持って行動し、自動車産業界内外のステークホルダーとの対話を続けていきます。

責任に対して取り組む私たちの姿勢と実際の取り組みについては、サステナビリティのページでご覧いただけます。この挑戦に役立つと思われる専門知識をお持ちの方は、ぜひ私たちにご協力ください。